「 子育ての基本 」 小さな子育入門 5
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4、子どもの話を聞くように
子どもは本能的に、外での出来事を家に帰ったら親に話したくなるものです。この本能を、大切に受け止めたいものです。そのことによって、親子の話し合いが確立されていくのです。『家庭で話す子に非行なし』はこのことを語っているのです。
子どもがお母さんに接触する時は、だいたいお母さんが忙しい夕方になることが多いものです。そんなに忙しい時に話しかけられると、ついイライラしてきます。「あとで、あとで。」と言ってしまいやすいものです。確かにお母さんは忙しいのですが、それでも話したくなるのが子どもです。ここで相手にされなかったら、子どもはそのうちに親に話すことをしなくなってしまいます。気がつき親子の話し合いを持とうと思っても、すでに遅いのです。
どんなに忙しくても、1、2分の時間は取れると思います。それでも話が終わらなければ一言、「今お母さんは忙しいから、少し待っていてね。お仕事がかたづいたら、またお話しようね。」と話してあげると、たいていの子どもは了解します。
基本的には、あなたの話は聞いてあげますよ、との姿勢を子どもに見せることが大事なことです。時々子どもを、「愛しているよ、あなたが大好きよ」と抱きしめてあげて下さい。そうすると、子どもは「私は親から愛されている、私の両親は私を大好きなんだ。」と体で受け止めます。
5、言葉によるスキンシップ
子どもの話を聞いてあげることは、体の触れ合いに勝る素晴らしいスキンシップになります。反対に子どもが話そうとするのにそれを無視すると、子どもは親に拒否されたと思い悲しくなり、心の傷となって将来に大きな影響を与えることになります。だんだんと親に話さなくなり、話を聞いてくれる人を他に求めていきます。
ミルクを与えている時も、まだ言葉が分からないと思い、テレビを見ながら黙って与えるのではなく、生まれたばかりでまだ耳が聞こえなくても、「たくさん召し上がれ。おいしいですか?お母さんの大好きな○○ちゃん。」等と、話しかけて飲ませるのとではミルクから受け取る栄養も違ってきます。話しかけるのは心の栄養になってきます。
他のことをしながら、ミルクや食事を与えることはよくありません。私たちも食事をする時、楽しく話し合いながら食べた方が黙って食べるよりもおいしく食べられるのを、知っています。スキンシップは、毎日の出来事の中から築き上げられるものです。
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